近代のアコースティックギター

近代のアコースティックギター

マーティンやギブソンも登場する近・現代期

アコースティックギターをクラシックギターはそこまで大きな違いを持っているわけではなく、むしろクラシックギターと呼ばれていたカテゴリーの中からアコースティックギターが誕生したといったほうがいいだろう。その後歴史を持ってしてアコースティックギターとクラシックギターはあえて名前と定義を幾らか別々のものへとその派生が分かたれることになる。その分岐点となったのが、先に紹介した世界でも有名なアコースティックギター生産メーカーとして有名な『マーチン社』製のブランドだ。元々創業者がドイツ出身で丁度ギター黄金時代が到来するちょっと少し前からギター製造に関する勉強を弟子入りして学んでいくこととなる。その後頭角を見せ始めると共に、ドイツからアメリカに移住してその地でギター専門店を開店したことによって、西洋文化ではない新しい文化圏にギターを広げていくことに成功するのだった。

そしてマーチン社もそうですが、『ギブソン社』の台頭もあって、ギターの歴史に箔を付けることとなる。二つの巨匠が作り上げたギターメーカー、そして1950年代ごろに登場するギルド社という第三勢力のギターメーカーなどの誕生も相まって、ほぼギター市場の核は築き上げられることになった。市場として見た場合には大体人気となっているメーカーは分かると思いますが、アコースティックギターについては製作者が非常に多いということも魅力の一つだろう。マーティン氏やギブソン氏が作り出したギターを持つのも悪くはないと思いますが、人によってはこの職人が作り出したギターしか使わないという人もいるだろう。

ギターが登場し始めた当初こそ、その他の弦楽器に引けを取っていましたが現代になると一気に若者達に親しみのある、最初に音楽を学ぶならギターという定説を生み出すことになった。

日本では不人気だった

日本にアコースティックギターそのものが知られるようになったのは、丁度高度経済成長期頃に知られるようになる。ただそれ以前にエレキギターが最初に知られるようになり、さらにビートルズなどの海外で活躍していた人気バンドが来日するなどの影響もあって、日本でもギターを習うという文化が少しずつではありますが広がっていくようになった。ですがこの頃はまだまだ海外の文化というものに馴染めていなかった人も多かっただろう。現在でも活躍している当時からギターという先進的な音楽文化を取り入れて活動していた音楽家たちの影響もあってか、ギターは不良道具の一つと見なされていた風潮もあったかもしれない。物凄い偏見かもしれませんが、実際問題で考えると日本文化を重んじる人々からすれば、いたんだったことは間違いない。

流行りモノを好む日本人ですが、この頃はまだアコースティックギターは日本人には相手にされていませんでした。悲しいことに、ようやく日本でもアコースティックギターの魅力が伝播するようになるまで約30年近い時間を費やすことになってしまうのだ。エレキギターを使う事は格好良いと思われていましたが、アコースティックギターは見た目での派手さがないために不良として活動していた少年達の心を掴むという意味では成功しなかったのだろう。

では何をきっかけに成功したのかですが、それは1992年に歌手でギタリストの『エリック・クラプトン』が、アコースティックギターを発売したことによって日本でもアコースティックギターの素晴らしさに気づいたことで流行を呼び起こすことに成功したのです。これによってフォークブームが再来となってギターを初めとするバンドブームが再度加熱することになる。この頃になると見た目だけにとらわれないで、アコースティックギターそのものが奏でる音によって惹かれる人が増えたことを意味していると考えられる。それまでは見た目的な意味で使用すると格好いいからという単純明快な理由が介在していたのだろう。ギターを始める理由としては間違ってはいないが、アコースティックギターが日本でも主流商品として扱われるようになったことで音に対してこだわりを持つ人が増えた、そう思っていいだろう。

最後に

アコースティックギターは今でこそ世界広しといわんばかりに各国の音楽家たちに使用されていますが、ここまで来るのに多難を経験していたことがあったことを理解していただけただろう。それもそうだ、そもそもギターと言う言葉を出したら真っ先に思いつくのはエレキギターと答える人が非常に多いと思う。これはしょうがないことだ、日本においてもエレキギターを演奏している90年代を中心にした活動していたバンドが非常に多かった時期でもある、この頃はまさに文化的に見てもエレキギターを演奏しているほうが格好良いと見られていた事は間違いない。どうしても見た目重視になってしまうのは、初心者らしい傾向なのかもしれないが。

その後2000年代にはいるとアコースティックギターを使用している歌手などが出てきたことで、何もエレキギターでなくても十分にアコースティックギターで楽しむことは出来る、そのことに気付いた人が多くなったことも影響しているだろう。そのどれもが自発的にギター本来の魅力に気付いた人ばかりではないだろう、音楽家のあの人が引いているから楽しそうだというメディアなどから受けるインスピレーションによって左右されている事は間違いない。

こういってはアレかもしれないが、結果的に現在でも大手メーカーは潰れることなく世界各地へとギターを生産しては販売しており、その規模を少しずつでも増やしている。日本も言わずもがな、ギターという文化が輸入されるようになったから現在までの取り巻く状況を考察してみると、ここまで進化するものかと驚くほどだ。軽んじられてた時代もあるアコースティックギターが世界的に活動しているギタリストがその素晴らしさを伝えるアルバムを製作したというだけで、あっという間に数え切れないほどのファンを創り上げる事に成功した。音楽の力が改めて巨大なものだと自覚することが出来る。