
弾き語りや歌ってみたの配信を始めたんだけど、どうも音質やバランスが悪い・・・もっといい音で配信したいな、という人のために今日は僕がSpoonのラジオや弾き語り曲の録音に使っている機材・ソフト、音に厚みや広がりを出すための裏技を紹介します。
本記事の内容
プロシンガーとして歌うお仕事をして約15年、ネットラジオやYoutubeの収録も合わせると、演奏しない日はない。NHKの「クローズアップ現代」にも出演し、ジョン・レノンの弾き語りもさせてもらった。
そんなトミーがお話していきます。
弾き語り録音に使っている機材(スマホのみで完結の場合)
弾き語り録音、もしくは弾き語りの録画をスマホのみで完結する場合、機材といえるのはスマホ用の外付けマイクのみ。
録音で一番重要な音の入口。
最低限のレベルで言うと、スマホ内臓のマイクでも録れるんだけど、やはりここはこだわりたいし、マイクがあると気分的にもテンション上がるよね。
僕がラジオ番組のトークの録音に使っているのは、自分のライブ演奏の録音等にも使っている、SHURE MV88というiPhoneのLightningコネクタに接続して使うステレオ・コンデンサーマイクだ。
実売16,000円くらいかな。
Shure MV88の徹底レビューは他の記事でしています。
iPhone本体はもう電話としては使ってない、初代iPhone SEをほぼ録音専用iPhoneとして使っているよ。

初代iPhoneSE
弾き語り録音に使っている機材(PCでミックスする場合)
MV88 + iPhoneの組み合わせだけでも結構高音質な録音ができるけど、歌とギターを別録りして、PC上のDAWでミックスしたりする場合、もう少し本格的な機材を使います。
コンデンサーマイク
別録り時に愛用しているのは、RODE社のK2っていう真空管コンデンサーマイクです。

RODE K2
直接音楽編集ソフト(DAW)にレコーディングできるので、iPhoneからパソコンへ転送する手間もはぶけるし、アコースティックギターもボーカルもいい音で録れるよ。
オーディオインターフェイス
PCを使って音楽を録音したり制作するには必須アイテムのオーディオインターフェイス。
僕はaudient iD22を使っています。
以前はスタインバーグのUR44を使ってたけど、ちょっとノイズが気になるようなことがあったり、安定性の面で若干不安だったので、iD22に買い替えました。
3年以上使ってるけど、安定感抜群!
マイクプリアンプ
みんな最初はオーディオインターフェイス内臓のマイクプリで何の不満もなく使ってるんだけど、だんだん別のマイクプリを試したくなってくるんだよね。
僕が使っているのはGAP(Golden Age Project)のPRE-73 MKIII
とてもコスパが良くて、スペースもそれほど取らないコンパクトな筐体っていうのが宅録向き
ビンテージのNEVEサウンドを再現するという謳い文句で、つなぐだけでテンション上がること間違いなし。
コンプレッサー
アウトボードのコンプレッサー(プラグインのソフトウェアコンプレッサーではなく実機の)を録音時にかける、いわゆる「かけ録り」を好む人と好まない人がいるけど、僕はかけ録り派です。
録音時にちゃんとコンプのかかり具合を調整して録れば、後からDAW上で扱いやすくなると思う。
僕が使っているのはFMR AudioのRNC1773E
これはかなりいい、一回コンプのかけ録りをやるともう元には戻れないくらい、音量が安定する。
この機種にはスーパーナイスモードっていうのがあって、ONにするとコンプの2段がけみたいになるんだけど、僕はアコギを録る場合はスーパーナイスモードONにして、ボーカルの録音ではOFFにしています。
いろいろ設定を試した結果、僕の環境ではそうすると録音の状態がいいという結論になりました。
弾き語り録音を編集するソフト(DAW)
音源の編集に使っているのは、Appleが誇るコスパ最強DAWのLogic Pro

Logic Pro
歌やギターを厚く、広がりのある音にする裏技
DAW上での手順はいたって簡単
ギターか歌のどちらか、もしくは両方をダブルトラックにして、それぞれのトラックのパンをLとRに振り分けて、どちらかをほんの少しだけズラそう。
そうすることで音に厚みと広がりが出るよ!

ボーカルシングルトラック
歌が録り終わったら

トラックをコピー
トラックをコピーして

ボーカルをコピー
録音されたヴォーカル音源もまるごとコピーして、PAN(定位)を左右に振り分けよう

ダブルトラック
2つの波形をほんのわずかだけずらすのがポイント
ずらし過ぎると2つのトラックがバラバラに聞こえるし、完全にピッタリ重なるとダブルトラックの意味がなくなるからね。
完成した弾き語り音源をマスタリング
弾き語り音源をマスタリングまでしてアップしている人はほとんどいないような気もするけど^^;
たかが弾き語り音源、されど弾き語り音源である。
やはり音圧のある音源とそうでない音源とでは、リスナーに与える印象は全然違ってくるからね。
とはいえ必須ではないので、マスタリングソフトを導入する余裕のある人はやってみよう!
マスタリング工程といってもDAWでミックス、編集が終了したら、バウンスして出力されたファイルをマスタリングソフト(僕はiZotope Ozoneを使っている)で開いてボタン一発、マスターアシスタントにお任せである。
「ストリーミング用音源」を選ぶと、配信等に最適なな音圧・音質にしてくれる、ありがたや!

iZotope Ozone8の画面
Ozoneからマスタリングされた音源を書き出ししたら、完成!
あとは自分の使っている配信アプリやサービスでアップするだけだ。
お疲れさまでした!
まとめ

マイクはそんなに高いものじゃなくてもいいので、コンデンサーマイクを使って録音してみよう!
DAWソフトで音に厚み、広がりを出そう!
もし余裕があればマスタリングソフトを使って仕上げをしてみよう!
SPOONで僕がラジオ番組を配信するにあたっての著作権の話とか